オンライン英会話でよく「これについてどう思うか?」という質問を受けるんだ。
そのとき、自分の意見がなかなか上手く言えなくて。
先生はみんな優しいから、理解しようとしてくれるんだけどね。
なるほど。きっとぴよさんは『論理的に英語で意見を言うコツ』を知ったほうが良いですね。
英語では、相手に分かりやすく意見を言うため知っておかなければならないルールがあります。
日本語のルールで話すと、相手にとって分かりにくくなってしまう可能性があるのです。
そっかー。
「日本語と英語は何もかも正反対の言語」って、前にひげさん言ってたもんね。
ぼくも英語でカッコよく意見が言えるようになりたいな!
そのとおりですね!
日本語と英語は様々な面で異なる言語です。
郷に入っては郷に従う。
英語で意見を言うときには、英語のルールに従いましょう。
その方が相手にとって分かりやすく、スムーズなコミュニケーションを取ることができるからです。
- 英語で分かりやすく意見を伝える方法を知りたい
- 論理的に英語を話すコツを知りたい
- プレゼンやディスカッションで使えるような英語を話せるようになりたい
もくじ
英会話をしていて、
What do you think about this? これについてどう思う?
What’s your opinion on this? これについてのあなたの意見は?
など、急に聞かれた経験はないでしょうか。
準備をできていないと、とっさに反応できずに困ってしまいますね。
とはいえポイントをある程度おさえていれば、案外簡単に意見を返せるというのが事実です。
英語で論理的に意見を言うためのポイントは、以下5点となります。
それぞれ詳しく説明します。
結論を先に言う(PREP法)
何かについて意見を求められたとき、結論を先に言うようにしましょう。
元来、日本語では
「起承転結」
「序破急」
など、最後まで話を聞かないと結論が分からない話し方が良しとされてきました。
しかし最近は日本のビジネスの場では特に「結論を先に」という考え方が一般的になってきていますね。
英語でもまず「~と思う」と結論を述べることで、自分の立場を明確にすることが大切です。
たとえば
Do you think it’s important for Japanese people to study English?
日本人にとって英語を勉強するのは大切だと思いますか?
という質問に対して
Yes, I think it’s so important for Japanese people to study English because …
はい、日本人にとって英語学習は重要だと思います。なぜなら…
のように、質問に対しまずはっきりと回答しましょう。
Well, when I was a student…
えぇと、私が学生のときには…
と始まってしまうと最後まで聞かなければ意見が伝わらないほか、
(質問の意図がしっかり伝わっているのかな?)
と不安にさせてしまいます。
文の構成はPREP(プレップ)法を使うと、よりロジカルになります。
PREP法とは
Point(結論)
Reason(理由)
Example(具体例)
Point(結論)
の略で、この順番で話を展開していくのが良いとされている方法です。
たとえば先ほどの質問に対する回答を、PREP法にしたがって作っていきます。
In my point of view, it’s so critical for everyone even for Japanese to study English.
私の視点からすると、日本人でも誰にとっても英語学習は重要です。
Because it expand your opportunities to meet with new people.
なぜなら英語習得により、あなたが新しい出会いを得る機会が広がるからです。
It’s said that there are 1.5 billion people can speak English in the world. Which means you can communicate with one out of five people in the world if you can speak English. I think it’s amazing.
世界には15億人の英語話者がいると言われています。つまりあなたは地球上の1/5 の人とコミュニケーションが取れるようになるのです。それは素晴らしいことだと思います。
So I think learning English is not totally necessary for Japanese but is quite critical to study.
なので、私は日本人にとって英語学習は重要だと考えます。
まず結論を述べて自分の立場を明確に。
そして結論に至った理由を、数字を含めた具体例をつかって説明しています。
締めくくりとして、「これらの理由によって、私は~と思います」と再度、結論を主張します。
最初の結論とまったく一緒でも良いのですが、同じ内容でも少し言い方を変えるとより説得力があります。
上の例文では『important』を『critical』と言いかえるなど、若干のアレンジを加えています。
「自分の定型文」を決めておく
- 結論を言うときのフレーズ
- 理由や例の説明をする表現
などをいくつか暗記してしまいましょう。
そうすることで、いざ意見を言うときに英作文の部分で悩まずに済みます。
決まった形に自分の意見を当てはめれば良いので、脳を自分の意見を考えることに集中できるのです。
つまり日本語で意見を言うのと変わりない状態にもっていけるということですね。
結論を言うときのフレーズには、以下のようなものがあります。
I think ~ ~だと思います
最もよく使われるのがこの表現です。
I think よりも確信度が高いとき、
I believe ~ ~だと(強く)思います
が使われます。
少し自信がないときには
It seems that ~ ~のように思えます
I guess that ~ ~だと推察します
などが使われます。
冒頭に以下を加えると、自分の意見を言うとき非常に効果的です。
In my opinion, 私の見解では
From my point of view, 私の視点では
「自分の考えが絶対的に正しいというわけではなく、こういう考えもあるよ」というニュアンスが含まれ、押し付けられている印象をなくします。
同様に、
From what I’ve learned, 私が学んだことから言うと、
In my experience, 私の経験上、
Personally, 個人的に、
という表現もあります。
他の人がどう考えているかは置いておいて、自分自身はどう思っているかを伝えたいときに使われる表現ですね。
相手の意見に同意をするときには、以下のフレーズが便利です。
I agree with you. あなたに賛成します。
I feel the same way. あなたに同感です。
「同感です」だけでは終わらず、相手の論点を要約したパラフレーズ(言い換え)を加えるとより素晴らしいですね。
また、相手の意見に同意ができないときもあるはずです。
その場合には下記のようなフレーズを使うと良いでしょう。
I got what you mean, but I have another point of view.
あなたの意見はわかりましたが、私には別の見解があります。
I see it a little differently.
私は少し違った見方をしています。
相手の考えは頭越しに否定せず、間にワンクッションを置いて自分の意見を言うイメージですね。
主に出だし部分のパターンを紹介しました。
話を始めてしまえば、あとはPREP法に当てはめて展開していくのみ。
何事もスタートが肝心です!
抽象的でなく具体的に
直接的な表現の多い英語に比べ、日本語はあいまいな表現が多いと言われます。
相手に空気を読んでもらう前提の表現が多く存在することが一因。
とはいえ日本語を一口に「あいまい」というのは少し強引ですね。
情緒ある趣深さ・奥ゆかしさを形成するうえで良い面もあるのですが、グローバルな意思疎通を取るうえであいまいな表現は通用しないのも事実です。
たとえば
Where in the world would you like to live in the future?
将来住んでみたい国はどこですか?
という質問を受けたとして
I want to live in Australia.
オーストラリアに住みたいです。
だけでも良いのですが、より具体的に答えてあげると会話がしやすくなります。
具体的な回答をするためのコツを紹介します。
例文に当てはめると、以下のような質問が挙げられます。
- なぜその国に住みたいのか?(Why)
- その国で何をしたいのか?(what)
I want to live in Australia in the future because there nature is so beautiful. Also, people in there are so kind.
I have a dream that I want to live by a beautiful beach some day.
美しい自然があるので、オーストラリアに将来住みたいです。人々はとても親切ですし。
いつか綺麗なビーチのそばに住んでみたいという夢があるのです。
自問自答の末、このように回答をしました。でもまだ具体的にできます。
「美しい」「親切」というフレーズに対して、
- 「どのように美しい」のか?(How)
- 「どのように親切」なのか?(How)
を質問し、突き詰めていきましょう。
For example, I felt Australian people are generally kind to strangers.
When I walk on a street, many people smiled at me and said hello.
たとえば、オーストラリア人は一般的に他人に優しいと感じました。
私が道を歩いているときにも、たくさんの人が微笑みかけてくれて挨拶をしてくれました。
これがPREP法のうちの Example (具体例)にあたります。
自分に「Why・What・How」の疑問を投げ掛けることで、より具体的な回答をすることが可能になるのです。
自分にとって当たり前でも言葉にする
自分では常識となっている考え方が、他の人にとっても常識とは限りません。
日本にいるのは約9割が日本人。
基本的に私たちは、同じ文化背景を持った人たちと常に生活しています。
そのため
「空気を読む」
「察する」
「暗黙の了解」
などに頼る部分が、昔から大きかったのです。
さらに自分の意見を主張しすぎることは「自己中心的」というレッテルを貼られ、ネガティブな印象を持たれる傾向があります。
そのため、どうしても自分の意見を言うことに対して消極的になってしまいます。
一方、常に多種多様な民族とともに暮らしてきた欧米諸国。
そのため、お互いの共通認識が存在しません。したがって、
黙っていては何も相手に伝わらない
違うことは個性
黙っている=分かっているとみなされる
といった文化背景があります。
つまり日本人が外国人と話すとき、自分が当たり前だと思っていることでも、相手は当たり前だと思っていないことが多いのです。
「ありふれたことだから…」
「間違っているかもしれないから…」
「自分を主張し過ぎると厄介者扱いされるから…」
などとは考えず、とにかく自分の意見を持ち発信することが大切です。
文化背景そのものが大きく異なるので、「みんな違ってみんな良い」という考え方が浸透しているということですね。
日頃から自分の意見を考える練習をする
まず前提として、日本語で意見を言うことができなければ、英語でも意見を伝えることはできません。
英語圏の子供たちは、学校の授業で討論(ディベート)を学びます。
一方、日本人で討論の経験がある方は少数派なのではないでしょうか。
控えめにいることが美徳とされる国民性もあり、意見を言うのが苦手なのは仕方ないのかもしれません。
今から少しずつ学んでいくようにしましょう。
自分の意見をしっかりと言語化するには、日頃から自分の意見をもつマインドが必要です。
日常的に目にするニュースなどに対して疑問をもち、意見を構築していきましょう。
実践の方法としては、独り言トレーニングやオンライン英会話が挙げられます。
下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
英語で論理的に意見を言うために必要な、5つのポイントについてお伝えしました。
論理的に意見を言うことは、英語を話すうえでとても大切なスキルです。
世界的に見ても、日本人は自分の意見を伝えることが苦手で控えめだと思われる傾向があります。
お伝えしてきたように、自分の意見を分かりやすく伝えるスキルは練習によって上達できます。
このスキルを手にしたとき、あなたは英語を『異文化コミュニケーションの武器』にすることができます。
何より大事なのは、定期的に数をこなして練習すること。
ニュースや記事について自分の意見をまとめる習慣をつけておくと、本番でもスムーズに対応できるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました!